高齢者や認知症のある人を支える家族として、つい頑張り過ぎて、気付けば疲れを溜めていること、ありませんか?
私も医療職ながら、家族のことになるとつい頑張り過ぎて疲れてしまったり、良かれと思って先回りして本人のできることまで奪ってしまったり、反省することもあります。
今日は、認知症のある人に関わる側が良い意味で頑張り過ぎず、燃え尽きないために、最近思うことをお話ししたいと思います。個人的見解を含みますので、気軽に読んで頂ければ幸いです。
家族として「私がやらなければ!」と全てに全力投球しがちですが、認知症というご病気の特徴を考えると、内容によって、他の力を借りた方が、ご本人にとっても都合がよいこともあります。
例えば‥
✅ 今日の予定を5分おきに10回伝える
✅ はぐれた時、いち早く居場所を探しだす
こうした作業は、人間よりAIやGPSなどのテクノロジーが得意とするところ。
10回同じことを聞いても、AIは怒らず丁寧に対応できます。
過去に当院のオンラインサービスをご利用いただいたご家族からも、オンラインでのリマインドメッセージにより「1日15回の電話が3回に減り、本人と世間話をする心の余裕が出来ました」というお言葉を頂いたことがあります。
他にも
✅ おむつ交換
✅ 入浴介助
これらは意外と「他人である専門職に手伝ってもらうほうが良い」と思っている人も少なくありません。家族に迷惑をかけたくないだけでなく、失敗する姿を見られたくないという自尊心との関係もあるでしょう。
“仕事に適材適所があるように、ケアにも適材適所あり!”
家族として「何をやるか」と同時に「何を誰に任せるか」という視点も、時には必要だと感じます。
認知症のある人に対して、介護保険や社会的支援を受けることにご家族が抵抗感があり、「自分がやるので大丈夫です」と利用を断られることがあります。
ご本人を支えたいというお気持ちは素晴らしいですが、状況によっては暮らしの安全が十分確保できなかったり、シビアに考えると「ご家族が倒れたら他に頼る人がいない」ことにもなりかねません。
また当然のことながら、認知症のある人も、認知症でない人と同様に、社会と繋がる権利があります。
一度拒否したデイサービスも一年後には楽しく参加出来ることがあったり、認知症カフェ、地域の健康体操、外出など、自ら周囲の方と良い関係性を作ってらっしゃることも多くあります。
無理強いはよくないですが、サービスを通して安全に暮らすことや、小さな社会的な繋がりを維持し、生活の質を整えることは、ご家族の介護負担感の上だけでなく、ご本人のためにも大事な考え方かと思います。
私たちは人に迷惑をかけないようにと、いろんなことを抱え込みがちですが、今の個人が抱える役割の多さや、家族構成は、昭和の時代とは異なります。
時々自分を振り返って、「ケアの棚卸」をしてみてみるのも良いかもしれません。
また、私たち専門職としては、認知症のある人が「参加したい」と思えるような、また、ご家族が「安心して頼める」と思えるようなサービスを提供していきたいと思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
■執筆者情報
この記事は、医療法人バディ公式LINE「ケアコミ」の内容を引用しております。