認知症ケア専門士によるコラム

自転車運転と高齢者

作成者: 前田順子先生|May 25, 2026 11:59:59 PM

本日のテーマは「自転車運転」です。

最近、ニュースでも度々話題に上がっておりますが、2026年4月1日から「改正道路交通法」が施行され、16歳以上の自転車の交通違反に対して『交通反則通告制度(青切符)』が開始されました。この適用は、近年、自転車が絡む交通事故の際に自転車側の法令違反が認められる場合が多い状況から、新たに決定されました。これに違反すると、罰金等の様々なペナルティが課せられます。

そして、交通違反を繰り返すと、自転車運転者講習制度で公安委員会から講習の受講を命じられることもあります。

 

対象となる違反行為

■ 通行・進入のルール違反

・信号無視
・通行禁止違反
・歩行者用道路の徐行違反
・遮断踏切立ち入り
・通行区分違反(車道逆走)/路側帯の進行方向違反(逆走)
 

 

■ 優先順位・一時停止の違反

・一時不停止
・歩道徐行の義務違反
・優先道路通行車の妨害/交差点での優先車の妨害/環状交差点の通行の車妨害

 

 

■ 運転の仕方・装備の違反

・自転車制動装置不良(ブレーキ故障等)
・携帯電話使用
・安全運転義務違反(傘、イヤホン)

 

 

■ 重大な禁止事項(赤切符対象)

・酒気帯び運転
・妨害運転(例:蛇行運転)

 

自転車は日々の生活には欠かせないものですが、安全運転を怠ると大きな事故につながるリスクもあるため、私たち自身も注意が必要ですね。

 

 

高齢者の自転車運転リスク

次に、高齢者の自転車運転のリスクについて考えてみます。

 

・身体機能維の低下(体力、視力、聴力、反射神経、バランス能力等)
・買い物・通院など日中の慣れた道での運転が多く、安全確認を怠りやすい。
・注意力や判断能力の低下

 

昔と同じような感覚で「まあ大丈夫だろう」「行ってしまえ」となりやすい。

特に認知症のある方が事故を起こした場合には、事後の対応ができず、結果的に重大な過失と判断されることもあるので注意が必要です。

 

これからの対応策

私たちができる対策としては、

 

・体力や視力等の低下、認知機能の低下を感じたら、まずは運転の状況を確認してみましょう/ご家族から見ても運転能力・判断力に心配のある場合には、積極的な運転は避けましょう
・運転時にはヘルメットなどの身を守る装着品をつけましょう
・反射材を活用 → 服装やサイドミラーに反射材を取り入れる
・定期的に自転車をメンテナンス
・危ない道は迂回路や別の交通手段(タクシー、バス、家族の送迎)への変更を検討
・高齢者配慮型の自転車へ変更

 

どんなに対策をとり、気を付けていても、事故が起こってしまうこともありますが、事故にあって大切なご家族様が傷ついてしまう事はとても辛いことです。一方で、事故の加害者になってしまい、逮捕や高額な慰謝料を請求されてしまうこともとても悲しいことです。

日ごろから、その方の身体状況や生活の状況を定期的に確認し、違和感があった際には医療機関に相談いただければと存じます。

 

とはいえ・・自転車が運転できなくなると、お住まいの地域によっては日々の生活に困ってしまう方も沢山いると思います。

そのような地域にお住まいの方は、早いうちから自転車の運転ができなくなった際の生活に関して話し合い、イメージをしておくことも大切ですね。

 

 

 


■執筆者情報
この記事は、医療法人バディ公式LINE「ケアコミ」の内容を引用しております。