こんにちは。
今日は、最近、もの忘れ外来へのご相談が増えている「90代の方のもの忘れ」について、考えてみたいと思います。90代の方のもの忘れについて、「認知症と判断すべきか」と迷う場面は、医療現場でも少なくありません。それだけ、認知症でなくても些細な環境変化に脆弱な時期ともいえます。
例えば、
✅処理速度がゆっくりになる
✅言葉がすぐに出てこない
✅新しいことを覚えにくい
このような変化は、加齢による自然な範囲に含まれます。
一方で、
✅予定を何度確認しても理解や見当が持てない
✅服薬管理が難しくなって、飲み忘れが多発している
✅金銭管理がうまくできず詐欺に騙された 等
こうした「生活への影響」として変化がみられる場合は、認知症である可能性があります。直近の体調不良、栄養状態の変化、感染症、薬の副作用、睡眠リズムの変化などが無いか、丁寧な問診や、採血検査等を併せて診断してくださる医療機関にかかるのが良いでしょう。
そして、認知症と診断を受けた後のケアも、もの忘れだけに注目するのではなく、
✅体調面の不快感を出来るだけ減らす
✅栄養状態を安定させる
✅転ばない環境を作る
✅本人のペースで楽しいと思える時間を増やす 等
全身的な管理や安全を確保する視点が大切です。
認知症のもっとも大きなリスクは加齢。
90代の方に限りませんが、これまで長い間健康を維持しながら頑張ってこられた方が、周囲の方に「認知症になってしまった…」と、ネガティブにとらえられるのは、私たち医療従事者にとって心苦しいことです。
長生きしたら誰でも抱える人生の出来事として認知症をとらえ、穏やかな老い、健やかな時間が増えるよう、私たちもお手伝いできればと思います。
■執筆者情報
この記事は、医療法人バディ公式LINE「ケアコミ」の内容を引用しております。