こんにちは。みなさま、しっかり睡眠は取れていますか?
暑い日が続く、体調が芳しくないなどの際は、睡眠にも大きな影響が出てくる場合があります。今日は睡眠のお話、「中途覚醒」について考えてみます。
その名の通り、睡眠の途中で目が覚めてしまうことを指します。高齢者の中途覚醒は加齢性変化の一つとされ、ノンレム睡眠(深い眠り)が減少し、レム睡眠(浅い眠り)が増えるために起こります。日中の活動の中で支障がなければ気にしすぎることはありませんが、眠気に襲われる、生活のリズムが崩れてしまうといったことがあれば要注意です!
加齢性変化以外の中途覚醒の原因としては、以下が挙げられます。
次に対応策や改善策について考えます。
睡眠薬の処方が増える年齢を皆様はご存じですか。ある本で読んだのですが、睡眠薬の処方は65歳から増加するそうです。 これは概ね退職時期とリンク。つまり、退職が生活リズムを乱す一つの原因となり、睡眠障害を引き起こしやすくなる可能性があげられます。
ですので、規則正しい生活で睡眠を確保すること、日中の活動量を低下させないことが大切です。趣味活動などが奏功しやすいですが、もう遅いな…と思われていませんか⁇
そんなことはありません!人生100年時代、退職後の生活を彩り豊かにすることで、睡眠の質も確保されるかもしれません。臨床で問診をしていると、40代から社交ダンスを始めました!退職してから〇〇を始めましたと伺うことも多くあります。というわけで、私も今年から習い事を始めてみました!
中途覚醒が原因で、日中に睡魔に襲われることがあるかもしれません。また、加齢に伴う体力の低下から横になる事も増えるかもしれません。
上手な昼寝の取り方は…
★67歳以上では「13時-14時(午後1時〜2時)の間に30分の昼寝をすると、夜間の中途覚醒が減少する」という報告もあるようです。
夏も、冬も、極端な気温の変化は睡眠の質に大きな変化を及ぼします。
寝具の見直し、室温、湿度の調整が大切です。最も効果的な室温は20-22度、湿度は40-60%が理想なんだそう。また、入床時間が早いと中途覚醒が誘発されやすいので、時間の調節もお願いします。
内服に関して、ご自身が服用されている薬が睡眠の質に大きな影響を及ぼすことがないかチェックしてみても良いかもしれません。もちろん必要に応じての服用ですので、眠れないからやめる!と決め込むのではなくて、原因となりうるのであれば効能が同じ別の薬を検討するのも一つです。カフェインは夕方以降控えて、アルコールは適切量を。
睡眠時無呼吸症候群が原因であれば、睡眠の質を改善する必要がありますので、適切な治療をお受けいただくことが改善の近道となります。ぜひ気づいたときに検査を受けてみてくださいね。
■執筆者情報
この記事は、医療法人バディ公式LINE「ケアコミ」の内容を引用しております。