高齢者のための新たな免許更新拠点が開所:岩槻高齢者講習センターがオープン
2024.11.19
高齢者のための新たな免許更新拠点が開所:岩槻高齢者講習センターがオープン
1998年より70歳以上は免許更新の際、実車指導などの講習を受けることが義務化されています。さらに75歳以上は記憶力や判断力を測定する認知機能検査が必要があります。
しかし近年の高齢者の増加に伴い、免許更新の予約が困難になる問題が深刻化しています。
この問題を解決するため、全国初の高齢者専用の施設としてさいたま市岩槻区に「岩槻高齢者講習センター」が新たにオープンしました。
敷地面積約4万3千平方メートルの広大な施設には、2階建ての講習棟があり、20室の講習室と10室の運転適性検査室が設置されています。この施設では、高齢者講習を1日最大120人、年間3万2千人。認知機能検査は1日180人、年間4万3千人を受け入れることができ、高齢者講習、認知機能検査の待機期間短縮が期待されます。
また、検査料はクレジットカード(Visa、Mastercard)や電子マネー(nanaco、WAON、楽天Edy、交通系IC(Suica、PASMO等))などキャッシュレス決済にも対応しています。
施設で行うことが出来る主な内容は
「認知機能検査」「高齢者講習」「運転技能検査」「安全運転相談」の4つです。
「認知機能検査」には当社が開発したタブレット式認知機能検査「MENKYO」が利用されています。
また、免許更新の他にも高齢者へ向けた総合支援として、3つの付帯機能が用意されています。
■社会参加・健康づくり事業 運動機能の測定や関係講座の放映
- 運動機能、筋肉量測定
- 埼玉未来大学
- シニア対象講習会
■交通安全教育の実施
- 歩行者シミュレーター
- 自転車シミュレーター
- ドライブチェッカー
- 認知動作能力診断機
■口腔機能ケアの普及啓発
弊社の社員が実際に施設を訪れ、高齢者へ向けた総合支援の内容を体験してきました。
今回はその体験の内容をご紹介いたします。
社会参加・健康づくり事業 運動機能の測定や関係講座の放映
予約不要、入場無料で体験が可能です。
運動機能、筋肉量測定
実際に体験してみると筋力やバランス感覚などの運動機能を数値化して知ることができ、結果を元に専門のスタッフが体の状態を解説してくれました。改めて健康への意識が変わると思います。
交通安全教育の実施
歩行者シミュレーター
画面に表示された横断歩道を、両側の道から接近する車に注意しながら渡るシミュレーションを体験できます。画面は利用者の足の動きと連動しており、足を動かすことで前進します。車の動きを注視しながら安全に横断するための注意力と判断力がチェックできます。
自転車シミュレーター
自転車を模した器具を漕ぐと画面が連動して動きます。このシミュレーションでは、普段自転車を運転している際に遭遇し得る事故や危険な道路状況を体験することで、注意すべき点や交通安全への意識を学ぶことができます。
事故を起こす社員
ドライブチェッカー
タイミングよくアクセルとブレーキのペダル操作ができるかを測定します。『太鼓の達人』をプレイしているようなゲーム感覚で体験ができます。
認知動作能力診断機
光ったボタンを記憶し、順番に押していくことで認知動作能力を診断します。
何パターンか点滅方法があり、頭ではわかっているものの動作の反応が遅れたり、混乱することがあり非常に難しかったです。
口腔機能ケアの普及啓発
加齢で衰える口腔機能の維持・改善について学ぶことができます。
約2時間程度で全てのプログラムを受講できました。
この施設は高齢者の免許更新の予約困難解消だけでなく、すべての高齢者に向けたサポートが充実していると感じました。岩槻高齢者講習センターは日本初の高齢者専用施設ですが、今後、このような施設が全国に増えていくことを期待します。
施設詳細
名称:岩槻高齢者講習センター
所在地:さいたま市岩槻区大字馬込2100-5
電話:0570-02-5489(月曜日から金曜日(年末年始及び土・日・祝日を除く)の午前9時から午後4時まで)