高齢者の運転免許更新
2026.02.17
今日は「運転免許」についてお話しします。高齢者が関係する自動車事故のニュースを見ると、「いつまで運転を続けるべきか…」と悩む方も多いと思います。
本日は免許更新と認知症の基本的な制度についてまとめます。
(参考:警視庁ホームページ、神奈川県警ホームページ)
70歳以上(~74歳)の方の免許更新
- 運転免許の更新時に「高齢者講習」の受講が必須です。更新期間満了日の6か月前から受講でき、更新前に完了しておく必要があります。講義の所要時間は約1〜2時間です。
75歳以上の方の免許更新と認知機能検査
- 75歳以上になると、「高齢者講習」に加え、「認知機能検査」が義務付けられます。 認知機能検査は更新期間満了日の半年前から受けられ、検査結果は、「認知症の恐れあり・なし」の2分類で判定されます。「認知症の恐れあり」の場合は、医療機関への受診が必要です。
- 過去3年以内に一定の違反歴がある方は、上記に加え「運転技能検査」が義務付けられます。
医療機関で認知症と診断されたら
- 認知症の診断がおりると、道路交通法により運転は行えません。但し、病状が回復し、医師の診断によって認知症ではないとわかれば再取得が可能です。再取得の場合、取り消し後3年以内なら適正検査と講習のみで取得できますが、3年以上経ってしまうと最初から取り直しとなります。
医療機関でMCI(軽度認知障害)と診断されたら
- 免許の取り消しや停止は通常行われません。但し、定期的な再評価を行いながら、認知機能や運転への影響について経過を見極める必要があります。
更新の可否は、目安になりますが、実際は同じMCIの方でも、運転する環境、時間、同乗者の有無、認知機能障害のタイプによってリスクは変わります。もし免許更新をパスしても他者から見てご不安がある際は、診察で「どのような状況でどんな不安があるか」お話し頂けると、検査結果と運転の傾向が合致するかも併せてより具体的に拝見しやすくなります。 また、更新の際、緊張して普段の力が発揮できないというご相談もあります。
最近では、免許センターでの認知機能検査に類似した模擬テストを体験出来る「MOGI」というツールもございます。 以下のページに体験出来る場所も紹介されていますのでご覧ください。
MOGI | 日本テクトシステムズ株式会社|日本テクトシステムズ株式会社
(※編集部注:記事内で触れられたような不安を軽減するツールとして、運転免許更新時のタブレット式認知機能検査を模擬的に体験できる「MOGI」という当社サービスをご紹介いただいています。)
■執筆者情報
この記事は、医療法人バディ公式LINE「ケアコミ」の内容を引用しております。
医療法人バディ 認知症部門部長
前田 順子(言語聴覚士・認知症ケア専門士)
2005年から都内の急性期病院に言語聴覚士として勤務。認知症疾患医療センター内での、入院ケア、認知機能検査、認知症カフェの運営等、認知症のある方やご家族のケアに携わった豊富な経験をもつ。
2020年より医療法人バディにて認知症部門立ち上げ。コミュニケーションを主軸とした認知症の非薬物療法に取り組む。ICTを活用した居宅支援「オンライン認知症ケアプラス®」、スターバックスとのコラボによる認知症カフェ「ウェルビーイング☆カフェ鎌倉」等の企画・運営を担当。
医療法人バディ https://buddymedical.jp/
2019年設立。横浜市、鎌倉市に3つの脳外科クリニックと認知症部門を展開。2023年より、居宅介護支援事業、訪問リハビリ。2024年より訪問看護部門を開設。
