フレイルとは?
2025.05.06

皆様「フレイル」という言葉をどこかで耳にしたことはありませんか?
「フレイル」とは日本語に訳すると「虚弱な」と訳されます。つまり健康な状態から介護が必要な状態へと移行する間のことを指します。
高齢者の健康状態を指す言葉の一つでしたが、近年の災害級の酷暑や寒さで、若者の「フレイル」も注目されています。
ですので、すべての年代の方に気にかけて頂きたい言葉となっているのです。
では実際に「フレイル」と言われる状態はどの状態を指すのか具体的に見ていきましょう。
「フレイル」の」基準には様々なものがありますが、もっとも多く採用されている基準をお示ししますね。
5つの項目のうち3つ以上該当すると「フレイル」、1~2項目の場合はプレフレイルと呼ばれます
①体重減少:意図しない年間4~5㎏又は5%以上の体重減少
②疲れやすい:何をするにも面倒だと週に3~4日以上感じる
③歩行速度の低下:毎秒1.0m未満
④握力の低下:男性26kg以下 女性17kg以下(ペットボトルの蓋が開けられなくなったら要注意)
⑤身体活動量の低下:軽い体操、定期的な運動・スポーツをしていない
(★握力や歩行速度は簡単には測れないため、気軽に判断しにくいことがあります)
上記の通り、体重減少や筋力低下だけでなく、気力の低下など精神的な変化や社会的なものも含まれます。「フレイル」に陥ると、病気や寝たきりといった大きな変化に繋がりますので可能な範囲で予防したいところです。
対策は運動、栄養(食、口腔)、社会参加!
●運動→筋トレ、有酸素運動、バランストレーニング、太極拳、ピラティスなど
●栄養→タンパク質やエネルギーの補給
●社会参加→地域生活や社会で、他者との交流を伴う活動への参加
運動方法などはYouTubeでも簡単に検索できます。皆様ご存じの「ラジオ体操」も効果的です。
大人になってからチャレンジしてみると、結構な運動負荷に驚かされます。ぜひ楽しみながらチャレンジしてください◎
■執筆者情報
この記事は、医療法人バディ公式LINE「ケアコミ」の内容を引用しております。

医療法人バディ 認知症部門副部長
廣島真柄(言語聴覚士・認知症ケア専門士)
都内の総合病院に言語聴覚士として15年以上勤務。主に急性期病院で脳卒中、神経難病の患者のリハビリを担当しながら、認知症疾患医療センターでもの忘れ外来の検査や入院患者の認知症ケアを担当。2021年に医療法人バディに入職。コミュニケーションを主軸とした認知症の非薬物療法に取り組む。

医療法人バディ https://buddymedical.jp/
2019年設立。横浜市、鎌倉市に3つの脳外科クリニックと認知症部門を展開。2023年より、居宅介護支援事業、訪問リハビリ。2024年より訪問看護部門を開設。