紙パンツの給水量は?失敗しない選び方!

2026.05.19

「外出時、トイレが間に合わない」

「夜間、布団が濡れるほど失禁する」

「咳をしたら、尿漏れが気になる・・・」

排尿にまつわる問題は「失禁」とひとくくりにされがちですが、上のように様々な段階やタイプがあります。

今日は、なかなか人には聞きにくい「排せつケア」について、下着のタイプ別に、吸水性の違いと用途をまとめてみます。

 

排尿に関する問題が目立ってきた際、まず大切なのは、尿量と状況に合った製品を選ぶことです。

成人の1回尿量はおよそ200〜300ml程度。今必要なものは、排尿1回分以下か以上か、これを基準に考えると選びやすくなります。

 

 

① 吸水性下着(軽失禁用)

見た目は普通の下着とほぼ同じです。

 

・吸水量目安:20〜100ml程度(少量タイプ〜中等量タイプまで幅あり)

・適応:咳やくしゃみで少し漏れる方、ほぼ間に合うが不安がある方

見た目的に従来の下着と変わらないため、自尊心を保ちやすいのがメリット。1回分の排尿には足りないため、失禁の量が多い方には不向きといえます。

 

 

② 紙パンツ(リハビリパンツ)

 

◀︎自分で立てる、歩ける方向けのパンツ型

 

・吸水量目安:300〜600ml程度(昼用は約2回分、夜用は3回分が目安)

・適応:トイレで排尿をするが失敗がある方、自分で下衣を着脱できる方、夜間のみ心配がある方

ご自分で履けるため、操作自体は従来の下着と同じ要領で慣れると使いやすいといえます。



③ テープ式おむつ

◀︎足を通す必要がなく、寝たままでも左右で着脱できるタイプ

 

・吸水量目安:600〜1,000ml以上(製品によっては1,500ml程度)

・適応:身体的に全介助の方で、ベッド上で排せつのケアを行う事が多い方

体に合わせて密着させやすく、夜間や尿量が多い方に適していますが、自身でトイレに行かれる方は逆に操作が難しいといえます。

 

 

④ 尿取りパッド

◀︎紙パンツやテープ式の中に入れて使用

 

・吸水量目安:100〜800ml以上(少量タイプ〜夜間超吸収タイプまで幅広い)

通常の下着に装着するもの。紙パンツやテープ式おむつの中にも装着できます。外側を毎回交換せずに済むため、経済的で衛生的です。



 

その他、生理用ナプキンはパットとして代用できる?

結論から言うと、おすすめできません。生理用ナプキンは、経血用に作られており、尿のような大量で一気に出る水分には対応しにくく、吸収量が少なく横漏れ防止構造が弱いことや、尿による皮膚トラブルを想定して作られていないためです。

 

失禁用品は「最後の手段」ではなく、「安心して暮らすための道具」です。

合わないと感じたら、吸水量を一段階調整するだけで解決することも少なくありません。ご本人の尊厳を守りながら、ご家族の負担も軽くする選択をしていきましょう。

 

 

 

 


■執筆者情報
この記事は、医療法人バディ公式LINE「ケアコミ」の内容を引用しております。

前田先生

医療法人バディ 認知症部門部長 

前田 順子(言語聴覚士・認知症ケア専門士)

2005年から都内の急性期病院に言語聴覚士として勤務。認知症疾患医療センター内での、入院ケア、認知機能検査、認知症カフェの運営等、認知症のある方やご家族のケアに携わった豊富な経験をもつ。

2020年より医療法人バディにて認知症部門立ち上げ。コミュニケーションを主軸とした認知症の非薬物療法に取り組む。ICTを活用した居宅支援「オンライン認知症ケアプラス®」、スターバックスとのコラボによる認知症カフェ「ウェルビーイングカフェ鎌倉」等の企画・運営を担当。

バディ

医療法人バディ https://buddymedical.jp/

2019年設立。横浜市、鎌倉市に3つの脳外科クリニックと認知症部門を展開。2023年より、居宅介護支援事業、訪問リハビリ。2024年より訪問看護部門を開設。