虎ノ門いきいきプラザにおけるONSEIの活用状況について伺いました。
2025.02.26


虎ノ門いきいきプラザでは、60歳以上の方々に向けた趣味・レクリエーション・学習活動の場や、介護予防および健康づくりのための活動拠点、さらには区民の交流や地域活動の場として、多くのイベントや取り組みを行っています。
その中で、ONSEIを認知機能チェックツールとしてご活用いただいております。
今回、実際にどのようにONSEIが活用されているのかを詳しく知るため、虎ノ門いきいきプラザ館長様にお話を伺いました。

高齢者向けの教室事業である「脳活体操」(全12回)では、体を動かす運動機能トレーニングとマルチタスクトレーニング(脳トレ)やツールを用いたトレーニングなどを行うと共に、
トレーナーより個々にみあった声かけをされているという理想的な運用をされていました。
これらの教室で、ONSEIがどのように活用されているかをご紹介いたします。
1回の教室は、1名のトレーナーに対し8~10名ほどの高齢者が参加しています。
ONSEIは、教室が始まる前のバイタルチェックの一つの項目として実施されています。これらの測定は、プライバシーに配慮して、別室で1人ずつ対応されています。
また、ONSEIの結果で認知機能に「変化あり」と判別された場合、その日の体調(ストレスや不眠、飲酒状況等)をお聞きしながら、ご本人が不安にならないようなコミュニケーションをとられているとのことです。
1回のチェックでは、その日の体調が影響する可能性が考えらえるため、連続3回「変化あり」となった場合は、医療機関への受診をご家族含めご検討いただいています。
一つのエピソードを教えていただきました
実際に、ONSEIの結果が連続して「変化あり」となった方がいらっしゃり、ご家族と連絡をとったところ、日常生活においても心配されているご様子でした。ご家族、ご本人と相談し、医療機関を受診されることになりました。
その後も教室への通所を継続されるとともに、同施設内にあるトレーニングジムで体を動かすようになり、数か月後には「変化あり」と判定される頻度が低下したとのことです。
この事例は、ONSEIの実施がひとつのきっかけになり、家族と共に医療機関にて専門医のアドバイスを受けることで習慣の見直しがされ回復のきざしが見られたケースではないかと報告を受けました。
日ごろトレーナーさんが感じているONSEIの活用
ONSEIは、短時間で実施できることから、教室のバイタルチェックに無理なく組み込むことができるため、数年に渡り活用されています。
また、運動習慣を継続させる動機づけとして効果的であり、いきいきプラザに通う方が増える好循環が生まれているとのことです。
大切なのは、判別結果が「変化あり」となった場合の対応であり、不安にさせるのではなく、ポジティブに生活習慣の改善を促すことを心がけていらっしゃいます。
数多くのイベントを開催し、会員の皆様に憩いの場や健康づくりの場を提供し続けている虎ノ門いきいきプラザ。
女性の参加者が多いそうですが、イベントで男性を対象とした「身だしなみ講座」なども好評を得ているとのことです。
これからもトレーナーの皆様にご活用いただきながら、会員の皆様の健康づくりに貢献してまいりたいと思います。
貴重なお話をありがとうございました。